「誰もが受け入れられる場所」をコンセプトにできた飲食店、未来食堂。
その、今までにない形の飲食店はこれからどうなっていくのでしょうか。
せかいさんは、「誰もが受け入れられる場所」という思いから未来食堂を始めて、ただめしなどの仕組みも作っています。
しかし現実には、本来意図したものではない使われ方をされたり、モラルに欠けるような使い方、遊び半分での使われ方をすることも、残念ながら一定数出てきてしまったというのも現実です。
ですが、その問題に対してせかいさんはルールで縛ることはしたくなかったそうです。
ルールを決めてしまうと、本来の「誰もが受け入れられる場所」を自ら否定することになってしまうからです。
そこで考えた策として、事前にフィルターをかけるということ。
お客様となれ合いの関係にならないなど、フィルターのかけかたはいろいろです。
しかしそれでも疑問は出てきます。フィルターなどかけてしまっては、「誰もが受け入れられる場所」と矛盾しないのか?
そこについて、せかいさんはディズニーに例えて教えてくれました。ディズニーは、老若男女誰しもが楽しめる場所であるが、入場料は比較的高く設定されています。それは、お金がない人にとっては「誰もが」に当てはまらないのかもしれません。しかし「受け入れられる」環境を実現するためにはある程度のフィルターが必要になります。
(もしディズニーが入場無料になったら、園内は荒れ放題になってしまうでしょう)
そういう意味で、思いを実現するために制御が必要な部分も出てくることは仕方のないことなのでしょう。
今後、未来食堂をどうしていきたいか、せかいさんはこう語っています。
まず一義的には「世の中に広めていきたい」と言います。しかしそれは単純に店舗の拡大や多店舗化を意味するものではありません。
せかいさんが広めて行きたいモノ、それは『チャレンジ』だと言います。
未来食堂は、飲食店です。今までにない数々の仕組みを有した店舗です。
しかしその本質は、『自身の思いを実現するためのチャレンジ』なのです。そのチャレンジを具現化したものが、せかいさんの場合は未来食堂だったのです。
チャレンジは、既存の常識からの変化と言い換えても良いでしょう。そのチャレンジや変化を広げて行きたいというのが、せかいさんの思いなのです。
なので、その手段は別に飲食店に限ったことではないのです。書籍で広まっても良い、メディアを通じて広まっても良い、とにかく手段は何にせよ、『チャレンジ・変化』を広めることが目的なのです。
このように、未来食堂を原点として飲食業界に新たな風を、さらには様々な業界に『チャレンジ・変化』を浸透させていくことが、今の日本に必要なことではないのでしょうか。
私たちもせかいさんに続き、自分が今いる環境で小さなチャレンジから始めてみようではありませんか。
●せかいさんの書籍●
【未来食堂ができるまで】
【ただめしを食べさせる食堂が今日も黒字の理由】
【やりたいことがある人は未来食堂に来てください 「始める」「続ける」「伝える」の最適解を導く方法】
【誰でもすぐに戦力になれる未来食堂で働きませんか ゆるいつながりで最強のチームをつくる】